多くの農家は六月から七月にかけて田植の仕事にかかるが、田植開始と終了の時には赤飯を炊き豊作を祈念するのが通例であった。田植の終了は農作業の一つの折り目であり、内祝いのような儀礼が行われていた。宮沢では小豆粥をつくって祝い、上川原では「マンガ洗い」という農具の清めの祝いがあり、福島では農あがり正月といって、アンコロ餅をつくり赤飯を炊いてお祝いをした。また、郷地では田上り正月といってお祝いをした。
なお、この日に主人が風呂に入ると稲が浮いてしまうというので、風呂には入らないという地域もあった。
A 農作業の行事