C 冬至

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 一二月二二日、二三日のどちらかが冬至の日で、各家ではユズを入れた風呂に入る風習があり、長生きするといわれていた。また、この日にカボチャ、コンニヤクを食べるが、これも健康と長生きを願う風習であった。
 なお、二三日頃、拝島では歳末のきわもの市がたって、正月用の品々を売り出した。二〇日以降は新しい年を迎える準備に入るわけである。
 年中行事は以上みてきたように、人々の日常生活と密接な関係にあり、生活の折り目としての年間生活行事であり、欠かすことの出来ない場であった。したがって、消滅してしまった行事もあるが人々は明治、大正と時代は経過しても継承してきた年中行事を、その一部でも現代に伝えてきているのである。