各家が屋敷内に守護神としてお祀りしている神様を屋敷神と呼んでいるが、市内にはこの屋敷神をお祀りしている家が比較的多く、また、本家の屋敷神を分祀して分家でもお祀りしている例が築地、中神、福島などにある。屋敷神の多くは稲荷信仰に基づく稲荷社で、二月の初午には各家で旗を奉納し、供物をしてお祀りする。分家に屋敷神がある家も、また、屋敷神としての社祠はもっていないが、屋内の神として祀っている家は本家の社前に集り、一同で初午をお祀りし農作物の豊穰を祈願するのが通例であった。
屋敷神(石川清三郎家)
同上稲荷社勧請の覚書