昭和山と号す曹洞宗の寺院。『新編武蔵風土記稿』によれば、拝島村龍津寺の末寺で、「起立の年暦を伝へず」と記されているが、当寺は宝暦三(一七五三)年に竜津寺六世大方朝山和尚によって創建された。開基の外一閑庵主の名をとって東外庵(等外庵)とした観音堂であった。庵主は歴代尼僧がつとめていたが、昭和一三年に八代庵主が没したので、寺格を法地にしてもらう請願をしたところ、昭和一七年に認可されたので、昭和山田中寺と改称した。したがって、直接的には檀家と結びつく機会が少なかったので、田中村の住民の檀那寺が分散しているのである。
本尊は聖観世音菩薩の木立像である。