三 地形唄

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 〔歌詞〕
    ソラ ヨイコノサンサ
    ソラ ヨイコノサンサ
    良い子持たぬが 親父のびんぼう
    ソラ ヨイコノサンサ
 
    ソラ ヨイコノサンサ
    ソラ ヨイコノサンサ
    さばのお鮨は おされてひらくよ
    ソラ ヨイコノサンサ
 
    お杉お玉が 百姓の子なら
    ホラ ヨイコノサンサ
    千両出しても アリャ又もらいたい
    ホラ ヨイコノサンサ
 この地形唄は、「地搗(つ)き唄」と言われるものであり、東京周辺では、「ヨイトマケ」という名で広く歌われているものである。
 「地搗き唄」は、一般に建築の開始の際に、柱の土台となる場所を突き固める作業を行うときの唄である。昭島で言う地形唄もまた、家普請や倉の建築の際に行う地固め作業にあわせて歌われたものであった。また多摩川の川原での、砂利掘りや砂利運びなどの力仕事を行う際にも、この唄が良く歌われたと言うことである。