南側の街道及び宅地の拡張のため、台地末端からかなり崩壊しており、墳丘部は、すでに縦割りに全体の三分の二ほど失われ、その側面は断崖絶壁となって、いつ崩壊するとも知れない危険な状態にあった。この危険を除くために、古墳の削平を希望する土地所有者の要請により、千葉市教育委員会が緊急発掘調査を実施した。
調査は長軸方向に一本、長軸と直交する方向に四本、トレンチを設定して行われた。その結果、東側の後円部墳頂に近い位置に、粘土塊と黒雲母片岩の板石状破片一枚が発見された。主体部かと思われたが、木の根と断面の崩壊のため、その大部分は、すでに攪乱・消失し、その形態は全くとらえることができなかった。