Ⅷ 中原古墳群(平山町長谷部字中原所在)

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 仁戸名支谷から東に向って分岐する平山支谷の最奥部に位置し、その谷頭によって形成された舌状台地の縁辺に沿って立地している。前方後円墳三基と円墳六基からなる古墳群である。この九基のうち現存するのは円墳四基のみで、ほかはすでに湮滅している。
 遺跡は袖ガ浦カントリークラブの用地として買収され、その造成に先だち、昭和三十四年十二月から翌年二月にかけて、早稲田大学考古学研究室が、記録保存調査を行った。その際、その工事の対象となった五基だけが発掘されたのである(註)。しかし、残された四基も、周辺の開発造成のため、ほとんど消滅に瀕している。