第一号住居址

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 一辺約五・三メートルのほぼ正方形を呈する竪穴住居址である。主柱穴は四本あり、袋状をしていて、深さ七〇センチメートルに及ぶ。北壁の中央には粘土を固めたカマドがあり、カマドの西側に接して、長方形の貯蔵穴を伴う。住居址の壁下には周溝がめぐっているが、南側と東側では確認できなかった。
 床面直上の覆土から、一括して土器が発見されている。それらの土器は甑(こしき)形土器、坏(つき)形土器などであり、ほかに土玉が出土している。また、焼けた柱穴状の木炭が残っていた。