本千葉駅

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 明治二十九年(一八九六)に開業、都川口海運の積卸場までの専用線を敷設して、霊岸島間の舟運の発着物資の集散地となった。その後、舟運が衰え、専用線が撤去されたが、千葉市の発展で駅も活気づいた。千葉駅との関係は、私鉄時代に総武、房総両会社が対立して一市内にそれぞれ駅を設けたため同一市内二駅となった。上り方面旅客は大部分東京行で、一列車当たり平均乗客は千葉駅三五人、本千葉駅一五人である。貨物で両駅を比較すれば、千葉と軍隊、本千葉と工場、あるいは、消費の千葉、生産の本千葉といえる。駅員二七名、収入一日平均旅客四四七円、貨物二二八円、取扱数量一日平均乗客二、一三三人、発送貨物八七トン、到着貨物一五五トン、発着貨車二四車。

昭和初期の本千葉駅 (『千葉鉄道管理局史』)