主要貨物は生野菜、米で千葉市内と東京へ発送する。駅員一〇名、収入一日平均旅客七七円、貨物一一円、取扱数量一日平均乗客三三七人、発送貨物四トン到着貨物八トン、発着貨車二車。
昭和初期の浜野駅 <和田茂右衛門氏提供>
以上が『管内駅勢要覧』の交通関係の要旨であるが、当時、千葉駅は県都の表玄関として、また、房総半島から集まる鉄道のターミナルとして重要だったことがわかる。千葉駅の旅客をみると乗車人員、収入とも両国橋駅に次いで二位、貨物発着量と収入は三位で中継貨車が多いのが特色である。品目では繭に特徴があり、千葉管内の発送量の約二三パーセント、到着量の八一パーセントを占めていた。また、千葉市中心街に接する本千葉駅は旅客も多いが、貨物駅的性格の方が強く、千葉駅を若干上まわっている。