経済更生

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 更生予算として一万三六七二円、町村の施設補助として六、九二〇円(一町村当たり約二〇円)、団体更生活動費として一万二五七九円(一町村当たり約五六円、一郡当たり二百円)農業倉庫設置および副業奨励費として七万三三七〇円、販売購買統制費として九、二二五円を計上している。補助額は町村により差異があった。
 前記の県経済更生委員会は、この部門に属し、第一回委員会を七年の九月一日に、第二回を翌年一月十二日に開会している。
 主な事業は、前記の予算を使って活動しているが、そのうち指導員の設置を行っている。指導員は地方事務官、地方技師、地方小作官、社会教育主事、地方農林主事など三六名を任命した。これは県下を三六区に分けたからである。
 講習会、講演会、研究会、座談会などを開いているが、千葉市でも講演会を開いている。そのほか、県山林会、県農会、県水産、産業組合中央会県支会などに補助金を交付して各種団体の連絡提携を強化する一方、財政基盤の弱さをカバーするため、町村合併を積極的に勧奨している。また納税組合の拡充、実行組合(農家組合)の設置奨励、農林水産物の購買統制専任職員の設置をきめている。更に特産物の販路開拓に努力しているが、これとともに農民の資金難を補うために産業組合の借り入れ金について、産業組合中央会と千葉県信用組合(現信用金庫)連合会に対し百万円を限度とした債務保証契約を締結している。
 成績としては、三四〇の全町村に経済更生委員会が設置され、委員の数は一万一二八二名に達している。計画も全町村で樹立され、町村農業技術員も一六六名にふえている。町村合併も四町村合併によって銚子市実現など効果をあげている。
 納税組合の設置は一、四八〇(七年十月現在)、農業倉庫、共同施設も普及、更に産業組合の貯金も増加、千葉県信用組合連合会(武本為訓会長)の貯金は六年二月現在一七九万余円から七年二月現在には一九〇万余円となっている。

経済更生講演会   (『千葉県経済更生計画大観』)