総額一九三万一六六六円を計上し、河川、道路、港湾工事に当たっている。道路、河川工事は、農民たちの現金収入を図るために計画されたもので、町村工事計五三四カ所、県工事四二カ所の多きに達した。しかも賃金で得た収入は無定見な消費を認めなかった。産業組合の設置奨励による出資や納税組合への貯金、負債整理組合への積立金など、賃金収入の二〇パーセント以上の義務を課している。
工事は前半はあまり進捗しなかったが、後半進展し、予期の成果をあげたとしている。また、住民の生活面でも好影響をもたらし、経済好転の一因になっている。一方、地方道の改修によって県下の交通網が整備されたことは、県交通史上特記すべきことであったと記されている。