知事選挙

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 県内での各種選挙のうち、まず最初に行われたのは知事選挙であった。三月十六日に告示され、投票は四月五日であった。初代民選知事を選出するこの選挙には候補者が六名も名乗りをあげて激戦を展開した(被選挙権は三〇歳であった)。その結果はいずれも法定得票に達せず、上位得票の二名(川口為之助候補と織田智候補)によって四月十五日に決戦投票が行われ、日本自由党の川口為之助候補が二八万四八二一票と織田候補に約四万二千票の差をつけて当選、初代民選知事となった。

 このとき出馬した候補は川口為之助(自)織田智(無)山口久太(自)石井一(無)萩原中(共)金子泰蔵(国民協同党)の六候補であった。

 このとき千葉軍政部では三月二十六日にマッカーサー司令部の指令に基づいて知事選挙について「公正自由な選挙たれ」とのステートメントを発表し、千葉警察署で新聞記者会見を行って、このことを伝えていることが、三月二十七日付の『千葉新聞』にのった。