買収ならびに売渡し計画は、地主三、自作二、小作五の構成で、各階層別選挙によって組織される市町村農地委員会が自主的に作成し、上級の県農地委員会が承認すれば効力を生ずるものであった。昭和二十一年十二月下旬、全国一斉に行われた選挙により決定された、当市域の農地委員名簿を次に掲げる。このあと二カ年にわたり、画期的な農地改革を推進した農地委員であるが、前掲の『千葉県土地制度史(下)』によると、やや低調であったようである。県全域について一般的な傾向であるが、地主委員は地主層有権者六八人に一人の割で、その八割近くが無競争、自作農層は有権者三六三人について一人で割が悪く、小作層は一八四人に一人であった。ともに過半数の委員が投票を行わず決定されている。兼業農家の多くは棄権したという。もと農事実行組合長、部落会長、村議などの地位に在った五〇歳前後のものが過半で、一ないし一・五町歩の耕作実績をもつものが代表者であった。民主化された近代農村の建設を意気ごんでも、ただ忙しいばかりで報償も少なく、その上、人に恨まれては引き合わないという気持があったろう。
千葉市(20) | 土気町(10) | 椎名村(10) | 白井村(10) | 犢橋村(10) |
大野虎吉 | 伊藤庄一 | 杉田一良 | 伊藤善一 | 蜂谷音次郎 |
小林哲 | 井丸豊 | 石井清作 | 石原換 | 長岡兼次郎 |
山沢国三郎 | 井沢挽 | 伊藤衙 | 土屋鐵之助 | 中村新四郎 |
松本省一 | 石井良雄 | 山田国蔵 | 杉山俊市 | 松戸千代松 |
千脇花蔵 | 錦織由蔵 | 高梨忠 | 西郡正一 | 名古曾作次郎 |
伊原岩松 | 石井貞一 | 鴇田忠良 | 石出廸弥 | 島田二郎 |
沖田甲子蔵 | 吉原満寿夫 | 地挽義雄 | 石井広 | 川口幹 |
清宮仁光 | 林常盤城 | 斎藤健 | 穴倉善輝 | 鶴岡重夫 |
大塚定雄 | 石井信雄 | 鈴木蔵吉 | 湯浅春治 | 小川徳之助 |
石原光治 | 橋本温知 | 内海静 | 石原孝 | 金子与三郎 |
古川義誉 | 生浜町(10) | 誉田村(10) | 更科村(10) | 幕張町(10) |
足立幸吉良 | 西田英 | 山崎定吉 | 高橋功 | 小川隆太郎 |
湯浅幹 | 小林吉蔵 | 秋庭八重郎 | 猪野芳夫 | 斎川利三郎 |
高橋孝 | 高橋栄太郎 | 山下子之吉 | 板倉嶋吉 | 蜂谷四郎 |
大塚義雄 | 伊藤武夫 | 高橋清市 | 鳥海千代治 | 中谷平一郎 |
伊原茂 | 増田平四郎 | 高橋影 | 山本宇之吉 | 青木庄之助 |
花沢覚司 | 吉田暢 | 大塚常好 | 島田清 | 長次吉右衛門 |
植草長一 | 時田健三 | 今井太喜雄 | 猪野儀側 | 桜井太一郎 |
高井三蔵 | 鈴木衛 | 今井斌 | 石橋貞治 | 小川瑛 |
斎藤誠一 | 並木兼吉 | 中村志一 | 猪野高三郎 | 小川元三郎 |
鹿野喜市 | 斎藤由太郎 | 増田実 | 皆吉直二郎 |