1 千葉市における環境汚染の現状

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 千葉市の大巌寺の境内の「鵜の森」は、かつては全国でも数少ない「カワウ」の群生地であった。「カワウ」は、東京湾や近くの田んぼなどでえさをあさり、この森に住んでいた。森の木々のこずえは、「ウ」の糞で白く染まっていた。

 しかし、最近はその姿を見ることはできない(六―一三二表参照)。各種の開発行為や環境汚染は、この「ウ」に見られるように、動植物に大きな影響を与えている。

6―132表 鵜の森の「ウ」の変遷
昭和40年ころ約400~500羽
昭和42年約200羽
昭和45年約50羽
昭和47年0羽

(県文化課資料による)

鵜の森のカワウ  戦前には,約2万羽におよぶウが生息していたが,臨海部に工場の建設と干潟埋立が進んだ昭和30年ころから急速に減少しはじめた。昭和30年ころには数千羽となり昭和40年ころには数百羽となった。昭和45年には50羽を数えることができたが,その後は1羽もその姿を見ることができなくなった。