第五項 成人

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 子供が学齢に達し、更に成長してゆくに従って、その地域で組織されている講とか、年齢集団の中に組込まれてゆく。現在の小学校、中学校段階では、天神講へ加入し、その上になると若者組というように、それぞれの年齢に即した集団が存在しており、その集団一つ一つが、村落共同体の中で、仕事や役割りを分担している。

 現在の農村では、わずかに青年団とか消防団とかに名残りをとどめているにすぎないが、昔は「年中行事」の「仲間入れ」の項で述べたように、ある年齢に達した者たちが若者組に加入し、新参者としてなめる苦労や集団での多くの訓練が、大人になるための社会訓練として大きな意味を持つ。

 若者組加入条件としては、代参講の一つ、大山講の代参人として大山へ行ってくるというのがあった(土気)。