第八代 千葉胤綱卿

10 / 24ページ

胤綱は成胤の長子なり、建保六年家を繼きて下總介となる。承久元年七月藤原賴經の始めて鎌倉に入るや、胤綱狩衣を着して之に供奉す。承久の亂に官軍と宇治に戰つて之を破り、京師に入りて公卿以下首謀者を捕ふ。安貞二年五月卒す。年二十一、法號を淨山善修院と云ふ。子なし、弟時胤嗣く。