
むかしなつかし
大巌寺(だいがんじ)の
うの森(もり)
『大巌寺』は徳川家康の江戸開幕当時、天正十八年(一五九〇)家康から寺領百石を寄進され、
家康選定の関東十八壇林の中におかれた浄土宗の名刹です。
境内は梅と桜の名所であり、特に、川鵜の生息地『鵜の森』として有名でした。
昭和十年頃まで数千羽の川鵜が、二十メートルほどの高さの樹上に巣をつくっていました。
村人は樹間に『わら』を敷いて樹上より落とす糞を集めて、付近の田畑の貴重な肥料としました。
そのため、村人は、くじで『わら』入れをする場所を定めたり、川鵜がくわえてきて落とす魚を持ち帰って食べたといわれます。