まちの履歴書

 

蒲生 若松城下概要図

会津若松市教育委員会教育長 星 輝雄

 「なぜ、それを、そういうのか」

 「なぜ、そのことを、そうよぶのか」

 あるもの、あることの、いわれを知りたいという欲求は、私たちの根源的なものであり、身近なものなら、なおさらのことです。

 苗字のルーツたどりや、語源散策がさかんなのは、今にはじまったことでは、ありません。

 『なぜ』の問いは、けっして、幼い子だけのものではないのです。案外、私たちは、知らないものです。何となく、わかっているような気がしてるだけ、ということの方が、多いかも知れません。

 ふるさとの、町のなまえや、土地のなまえは、歴史の流れのなかで、うまれ、育ちます。もちろん、なかには夭折するものも、いまだ何千年の長寿を保っているものも、あります。

 いつかの時点で、それをさぐりだし、ときあかし、記録という行為で、後世にのこしていくことは、大切なことです。

 八人の部会のみなさんには、大変なごくろうを、おかけしました。半年にわたる綿密な調査と、ご自身の何十年にもわたる蓄せきがあって、はじめて、成しえた事業でした。さらには、多くの方々から、力強い支援と、ご協力をいただきました。誌上をかりて、厚く、お礼申し上げます。

 この本は、いわば、私たちのまちの、「履歴書」です。加筆、補筆、訂正は、これからの、私たちの、重要な課題のはずです。大事にしていただきたい、一冊を、おおくりすることができます。私ひとりだけでなく、皆様と共に、そのことを喜びたいと思います。