祈りの空間は、常に「清浄」であることが求められます。この清浄さを保つために配置された造形物も、人びとの祈りから生まれました。
　その代表的なものが神社の境内でしょう。神の住む社のまわりに垣をめぐらし、入口に鳥居をたて、しめなわをはり、入るものが身を清めるための御手洗を置いています。魔よけの狛犬や、こんもりした社叢も、清浄な空間のシンボルといえるでしょう。