『経済白書』が「もはや戦後ではない」といったのは一九五六年(昭和三一)のことでした。当時「神武景気」とよばれる好景気が続き、電化製品が最先端の商品として登場してきました。このころから一九七〇年代の初めまでを「高度成長期」とよんでいます。それは日本の庶民にとっての「豊かな時代」の始まりでした。
三種の神器
高度成長期の初めには、電気洗濯機・電気冷蔵庫・白黒テレビは「三種の神器」として庶民のあこがれの的となりました。電気洗濯機は、それまでたらいと洗濯板を使い重労働だった洗濯を楽にし、電気冷蔵庫は買い物の手聞を軽くしました。ガスや水道の普及、電気炊飯器の登場など、「豊かな時代」は主婦の負担を軽くする「便利な時代」だったのです。
高度成長期の初めには、電気洗濯機・電気冷蔵庫・白黒テレビは「三種の神器」として庶民のあこがれの的となりました。電気洗濯機は、それまでたらいと洗濯板を使い重労働だった洗濯を楽にし、電気冷蔵庫は買い物の手聞を軽くしました。ガスや水道の普及、電気炊飯器の登場など、「豊かな時代」は主婦の負担を軽くする「便利な時代」だったのです。
◆水道の普及 |
また白黒テレビは、プロレスのヒーローカ道山や相撲中継、「世紀のロマンス」皇太子(今上天皇)成婚などをきっかけに広まり、新しいメディアによる情報化時代のスタートとなりました。アメリカのホームドラマがお茶の間に流れ、テレビを通じて新しいライフスタイルへの夢やあこがれがふくらんでいきます。
六〇年代の後半になると、新三種の神器(三C)とよばれるカ-・クーラー(北海道ではあまり意味のない「神器」でした) ・カラーテレビが、庶民の夢となります。国産車が大衆化し、マイカーでレジャーというライフスタイルが手の届くものになったのです。