発掘調査の結果、奈良時代に掘られた最長で約45mある溝が2本見つかり、調査範囲の外に続く広い範囲に及ぶものと思われます。この溝は、周辺の建物群の配置や方向の目安とするため、設計の際に掘られた溝と考えられます。平安時代の終わり頃には、この辺りはゴミ捨て場となっていたようで、大量の土師器が出土しています。そのなかには、灯明皿(とうみょうざら)(夜間の照明として使われていた小皿)が含まれていました。
その他の遺物としては、ツジ遺跡と同様に硯や帯の飾り具(「巡方(じゅんぽう)」)、緑釉陶器などがあり、国府に関係する遺物が多く出土しています。
元町東遺跡
巡方
石帯