このように、上下は交通や金融を中心とした商業の町として発展して、今ある町並みの原型を形づくっていきました。現存する明治時代の建物としては、上下キリスト教会や旧警察署があります。前者は、元々は商家の倉庫でしたが、戦後にキリスト教会として利用されています。後者は、後年に改築されていますが、見張り櫓は往時の姿を示しています。また、上下歴史文化資料館は、文学者岡田美知代(おかだみちよ)の生家を改築したものです。大正時代の建物としては、翁座(おきなざ)があります。歌舞伎の上演が可能な劇場として設計され、芝居・映画の上演などで賑わいました。
上下の町並み〔中央が上下キリスト教会〕