前原遺跡を駅家と考えると、遺跡の近くを山陽道が通っていたことになります。府中市教育委員会では、備後国府の西の入口にあたる「芦田駅家(あしだのうまや)」は特に重要であったので、国府との関係性から、あえて狭(せま)い谷間という立地条件の厳しい場所に設置したのではないかと考えています。しかし、建物の具体的な構造や性格、古代山陽道の位置もはっきりしておらず、今後の調査や研究の進展が期待されます。
いずれにしても、前原遺跡は、全国的にも注目されている、府中市の重要な遺跡です。
芦田駅家推定地 前原遺跡を探る 平成24年3月31日発行
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