上下の町並み

24 ~ 24 / 46ページ
 江戸時代、上下は石州街道(せきしゅうかいどう)の宿場町であるとともに、幕府の代官所、石見大森銀山の出張陣屋(ではりじんや)が置かれ、上下銀と呼ばれる金融業が栄え、現在の町並みの基礎ができました。明治時代においても、上下では商業・金融業などが活発に営まれ、当時の面影を町並みに見ることができます。
 現存する建物で、明治時代のものとしては、上下キリスト教会や旧警察署があります。前者は、元々は商家の倉庫でしたが、戦後にキリスト教会として利用されています。後者は、後年に改築されていますが、見張り櫓は往時の姿を示しています。また、上下歴史文化資料館は、文学者岡田美知代(おかだみちよ)の生家を改築したものです。

上下の町並み


旧警察署


旧岡田家〔上下歴史文化資料館〕

  翁座(おきなざ)は、町内有志の出資により、大正14年棟上げし、昭和2年に完成した木造の芝居小屋です。歌舞伎の上演が可能な施設として設計され、芝居・映画の上演などで賑わいました。
 上下商工会館は、昭和5年(1930)に上下警察署庁舎として建築されたモダンな洋風建物です。

翁座〔木造2階建ての本格的な劇場〕


翁座〔内部〕


上下商工会館(旧警察署庁舎)