国の登録有形文化財

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2 延藤家住宅洋館(のぶとうけじゅうたくようかん)・和館(わかん)(洞仙荘(どうせんそう))[国登録]
 昭和6年(1931)、南面する傾斜地に別荘施設として建築された。木造2階建。和館部とその玄関脇に建つ応接用の施設である洋館部からなる。
 和館部は2階建ての主体部と渡り廊下で接続された離れからなり、洋館部は1階を擬石塗(ぎせきぬ)り、2階をハーフティンバーとし、南面にベイウィンドウを設け、西面では1階に出窓を造り、その上を2階バルコニーとしている。

延藤家住宅洋館・和館(洞仙荘)

 
4 上下町商工会館(じょうげちょうしょうこうかいかん)(旧上下警察署庁舎)[国登録]
 昭和5年(1930)、上下警察署庁舎として建築された。桁行(けたゆき)13m、梁間(はりま)7.4mの木造2階建、寄棟造(よせむねづくり)鉄板葺の洋風建物。
 正面中央に張り出した玄関ポーチの上部を塔屋状(とうやじょう)に立ち上げ、外壁に2連または3連の縦長窓を左右対称に配置し、鉄筋コンクリート造りのような外観を表現している。

上下町商工会館(旧警察署庁舎)

 
3 恋(こい)しき主屋(おもや)・離れ4棟[国登録]
 恋しきは、江戸時代に石州街道の宿場町として発展した地区にあり、明治5年に開業した老舗旅館であった。主屋・庭園・離れからなり、明治・大正・昭和を通じ、当時の好みを取り入れた増改築がなされ、幾つもの時代が重層しているところにこの建物固有の価値がある。
 主屋は一部3階建て、変化に富んだ外観を構成し、町並み景観上際だっている。そして、庭園を囲むように茶室を設けた4棟の離れが点在しており、風雅な外観を見せている。離れは全て平屋建てで、桔梗の間、菊の間は野趣に富んだ数奇屋風(すきやふう)、桐・さつきの間は堂々とした構成をもち、竹・萩の間は、数奇屋風の軽快で風雅なつくりである。
   主屋:明治初年,明治末・大正・昭和初期頃増築
   離れ(桔梗の間):大正初期
   離れ(菊の間):大正初期
   離れ(桐・さつきの間):大正期
   離れ(竹・萩の間):昭和22~23年頃 

恋しき主屋


恋しき離れ4棟