登録有形文化財とは、平成8年(1996)に創設された文化財登録制度に基づき、国の文化財登録原簿に登録された有形文化財のことである。急激な都市化によって、主に明治時代以降の近代建造物が失われていくことに歯止めをかけるために創設された。文化財を「自由に活用しながら保存する」ための制度で、外観を大きく変えなければ改修や改装も認められている。
登録対象となる建造物は、建築後50年以上がたち、歴史的景観や造形に優れ、再現が容易でないものなどの選考基準を満たすもので、国や地方公共団体の指定を受けていないものに限られる。
平成17年(2005)には、登録制度が美術工芸品にも拡充され、さらに、登録有形民俗文化財、登録記念物制度も創設された。
府中市では、建造物のみの上記8件が登録されている。
近代遺産と登録有形文化財