Fujioka lifestyle culture
「エンガ」で田畑の土起こしをし、「土こなし」で土を細かく砕きます。この「土こなし」は藤岡にいろいろなかたちのものが残ります。「振りマンガ」は田の代掻きに使います。「ジョレン」は田畑の小石の除去に使いますが、水路のゴミをすくい、またシジミなども捕ることができます。
「苗代コテ」は、苗床の地面を平らにならすためのものです。
「草取り機」「草取りローラー」は水田の除草用で、多様なかたちのものが残ります。これらはローラ-に植え付けられた金属製の歯が回転して草を水中に沈めるもので、草は水中で枯れてしまいます。「麦踏みローラー」のローラー部分は、重たい石でできています。
薪や炭の運搬等、山仕事に大変よく使われる「ショイコ」ですが、このショイコは藤岡の平地部で使われていたもので、全長2mほどもある大きなものです。茅など、軽いがかさばるものの運搬にも使われたことでしょう。
実用的な道具のほかにも、生活を支えるためのモノがあります。
「小正月ツクリモノ」は、新年の小正月に飾る竹木製のミニチュア農具です。農具に感謝して豊かな収穫を願います。「アワボ(粟穂)」は、垂れ下がるほどに実った粟(穀物)の様子を表わし、豊作を祈ります。竹と木で造られています。
「藁鉄砲」は旧暦10月10日の「十日夜(とおかんや)」で地面をたたくための藁製のツクリモノです。豊作を邪魔する地中のモグラなど害獣・害虫を駆除しようとする心を表わします。
かつて疱瘡(ほうそう)は死に至ることもある大きな病でした。疱瘡の罹患者またその家から疱瘡(疫神)を馬に運ばせて外部に送り出そうとするのが「疱瘡送り馬」で、この送り馬は、幼児の疱瘡が軽く済むようにと、自宅の鴨居にかけられたものと伝わります。
種をまいて育て収穫し、ようやく食べる段階になりました。粉にして捏ね、その後は煎ったり焼いたり、蒸したり、茹であげます。粉食にかかわる道具たちです。
石臼には定期的な「目立て」が必要です。メンテナンスにあたる各種の職人たちとの関係が、かつての道具にはあります。
藤岡歴史館が収集・所蔵する民具のリストです。藤岡を特徴づける養蚕および蚕糸業関係の民具の収集に力を注いでいます。
藤岡市教育委員会所蔵民具リスト2006年に藤岡市へ合併した旧鬼石町が収集した民具のリストです。現在の藤岡市の南部の山間地区が旧鬼石町で、そこで使われていた道具たちです。
藤岡市教育委員会民具リスト(鬼石地区)