富本 憲吉(とみもと けんきち) 1886-1963
陶芸家。奈良県に生まれる。明治42年(1909)東京美術学校図案科卒業。イギリスに私費留学し、ウィリアム・モリス(1834-1896)などの影響を受け、帰国。バーナード・リーチ(1887-1979)との交友を機に郷里において独学で作陶を始めた。国画会工芸部に籍を置き活動、昭和11年(1936)には九谷に赴いて色絵磁器に本格的に取り組む。昭和30年(1955)に重要無形文化財保持者に認定され、昭和36年(1961)に文化勲章を受章した。白磁・染付・色絵と常に独創的な意匠と造形を追求し、晩年には色絵磁器に金銀彩を加えた華麗な作品を大成した。