小栗原の名が初めて見えるのは、『香取文書』(かとりもんじょ)の応永十三年(一四〇六)の記事である。
栗原という地名も全国にあり、語義については栗林のある原とするのが一般的だが、刳(くる)の転でえぐられたような地形のある所からとする説や、転(くる)の転で屈曲のある地形からとする説等諸説ある。当地の栗原がいずれから起こったかは不詳である。
江戸時代には初め旗本朝比奈氏の知行地とされ、途中幕府代官領に転じた。明治二十二年には葛飾村の大字となった。
小栗原は昭和十五年に船橋市小栗原町一~六丁目となったが、昭和四十年代に本中山と改名された。四十二年に本中山一~三丁目、四十九年に四~七丁目ができて、町名としての小栗原は消えてしまったのである。
しかし小栗原小学校の名や、小栗原公園の名が残されており、六十二年にはJR下総中山駅と小栗原小学校に、旧町名保存表示板が設置され、永くその名を記念している。
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