明治二十二年には豊富村の大字となり、昭和三十年に船橋市坪井町に変わった。
坪井の語源については、①坪は小さい・狭いを意味し、狭い谷間にできた集落の意とする説が普及している。これは「ゐ」は「居」で集落のことと解釈したものである。
しかし「ゐ」を「井」と解釈すれば別の説も成り立つ。②井は井戸・泉・湿地等を意味するから、壺穴状の井戸(泉)があったから付いた地名と考えるものである。
さらに③関東以西の坪井は、古代条里集落の地目の単位「坪」の中の小集落が語源の場合が多いといわれ、当坪井もその可能性はゼロではない。
当坪井の語源としては①説が有力だろうが、坪井中学校北東の谷斜面に古い屋敷址があったり、八干代市寄りの山林に観音堂址があったりして、集落の発祥地が未詳な点が多少気になるところである。
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