わが国では、土器が出現する前の時代を先土器時代と呼んできましたが、現在は旧石器時代と袮する傾向に変わりつつあります。この時代の人々は、狩猟と採集によって暮らしていました。
約1万2000年余り前に、日本人の祖先は土器を製作するようになり、食生活が一大進歩しました。縄文時代の始まりです。この時代には弓矢も発明されて、小動物も容易に獲れるようになりました。
約2300年余り前になると、大陸から稲作と金属器がもたらされ、かなりのスピードで各地に普及しました。米という食物が大量に生産されるようになると、人々の間に階級的な差が生じ始めました。この時代を弥生時代といいます。
3世紀半ばごろ、大きな高塚の古墳が築かれるようになり、小国をまとめた国家連合が生まれました。以後、7世紀末ごろまでが古墳時代です。国家連合を最終的に統合したのは大和王権(大和朝廷)でした。古墳時代の後期を、飛鳥時代と呼ぶこともあります。
8世紀初頭には、律令に基づく国家体制が成立し、平城京が建設されました。奈良時代の始まりです。しかし間もなく、貴族の権力抗争や重税にあえぐ民衆の浮浪・逃亡などが相次ぎます。その対策として平安京への遷都が行われ、律令体制の日本化が進み、やがて藤原氏による摂関政治へと変貌しました。
土地の公地公民制も崩れ、各地に貴族や大寺社の所有する荘園が成立しました。こうした律令制の動揺の中で、地方では武士団が形成されていきます。