船橋は、下総台地の一角を占めていますが、この台地の底にある古い地層からは、南方から日本に渡ってきたナウマン象の化石骨も見つかっています。中でも、昭和41年5月、印旛沼の開発工事中に発見された、ほぼ一体分の化石骨は画期的なものでした。復元されたこのナウマン象(県立房総風土記の丘資料館に展示)を見ていると、大きな姿で原始の房総をのし歩いていた様子が目に浮かぶようです。ナウマン象は、約3万年前まで生息し、オオツノシカなどとともに、下総台地に住んだ最古の人々にとっての格好の獲物でもありました。
更新世の房総