土器作りの進歩

 後期に入ると、鉢、皿、甕、土瓶、壷など使い道に応じて様々な形の土器が登場します。また、祭りなど特別の儀式に用いられたと思われる精巧で飾りの多い精製土器と、日常の煮炊き用の粗製土器が分けて作られるようになりました。
後期の土器は、磨消縄文(一度縄文をつけた後、その一部をすり消して作る模様)が多く用いられ、全体に平面的な形で、中期の土器のような華やかさや力強さはなくなります。晩期の土器は、後期からの流れを引き継ぎながらも、当時一つの文化圏の中心であったといわれる東北地方の影響を強く受け、精巧で工芸的なものが多くなります。
 

縄文後期・晩期の土器