カマドを備えた住居跡

 古墳時代の市内の主な遺跡(住居跡)には、西ノ台(二和西)、外原(田喜野井)、白井先(小室町)、夏見台(夏見)、印内台(西船)などがあります。当時のムラ(集落)は、台地上を中心に発見されており、人々は、弥生時代に引き続き、竪穴式住居に住んでいました。また、土師器(40ページ参照)と呼ばれる素焼きの土器を使っていました。
 

外原遺跡の遺物出土状況。竪穴住居内で打ち重なるように土師器が見つかりました

 
 3~5世紀の住居跡には、中央付近に炉が設けられ、弥生時代とあまり変化が見られません。また、遺跡からは土師器とともに石器が多く見つかっており、まだまだ石器中心の時代であったことがうかがわれます。
 6世紀以降の住居跡の特徴として、初めてカマドが取り付けられたことがあげられます。炊事用のカマドは、家庭の電化が進み、電気炊飯器の普及する昭和30~40年代以前には、大抵の家にしつらえてあり、日本の家屋の中で重要な位置を占めていました。古墳時代の人々は、地下に煙道を設けて、屋外に煙を逃がす工夫もしています。
 

カマドを持った住居跡(白井先遺跡)


白井先遺跡出土の滑石製品等