目次
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第3章 近世の船橋
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江戸時代よもやま話
北斎が描いた宿場風景
葛飾北斎は浮世絵の富嶽三十六景で知られますが、万能の画家ですから本のさし絵の作品も多く、船橋の様子も描いています。
それは『忠孝潮来府志』(文化4年・1807年)という読本のさし絵で、船橋大神宮下の飯屋の前で、悪い雲助がやっつけられている場面です。
北斎の描いた船橋大神宮下の飯屋前の光景
当時の宿場・街道には駕籠かきが多くいて、中には悪質な者がいたので、絵のような事件も起こったのでしょう。