開墾の発端

 明治維新によって旧来の制度や経済のしくみが崩れると、東京府下を中心に多くの失業者が生じました。また、その不況のため商売が成り立たない商人、仕事のない職人もかなり出ました。さらには、維新前に江戸に流人したものの、定職につけずにいるという人も多く、社会混乱の原因となっていました。
 その解決策として政府と東京府がうち出しだのが、前記の人々(当時窮民と呼ばれました)を、下総台地の旧幕府牧へ移住させ、開墾農村をつくるプランでした。