しかし、壬申地券の記載は旧帳簿類によっていたので、現実の反別とはかけ離れている場合がかなりありました。
地租改正は地価に対して税を賦課するというのが大前提ですから、正確な反別と公平な地価が必要です。そのため従来の帳簿と石盛(上・中・下田畑)は全面的に見直す必要があり、6年7月に地租改正法令が公布されました。この中に、地券交付が完了した土地から、地価の100分の3を地租とするという有名な規定があります。
千葉県では10月に「地租改正ニ付人民心得書」を公布し、11月には全国に先がけて安房郡下から実地丈量(測量)を開始しました。ところが7年2月に県庁が焼失するという事故が生じ、事業は一時中断の状態となりました。