第4紀という時代は地球の歴史の中で最も新しい時代であるが、45億年といわれる地球の歴史からみれば瞬時にも等しい短い期間である。しかしそのように短い期間であるにもかかわらず非常に重要な時代である。それは羽鳥 柴崎(1970)の言うように、第4紀は人類の時代であり、現在われわれの生活や生産の主要舞台となっている土地は、その大部分が第4紀に形成され、われわれを取り巻いている自然環境のあらゆる現象は、ほとんどのものが第4紀の時代に直接由来しているからである。すなわち第4紀を人類の時代とするならば、第4紀こそは地質時代と歴史時代とを結ぶ″懸け橋″の時代といえる。
第4紀は氷河時代とも呼ばれる洪積世(更新世)と、沖積世(現世)に分けられる。