口絵
[口絵]
序
[序]
凡例
[凡例]
目次
[目次]
第2巻 第4編 箱館から近代都市函館へ
序章 世界の中の箱館開港
第1節 安政2年の開港と異国とのつきあい
1 箱館開港への途
[1 箱館開港への途]
アメリカ大統領の親書
幕府の苦悶
ペリーの再来と幕府の回答
幕府の条約草案
ペリーの抵抗と要求
箱館開港の背景
2 黒船渡来
松前藩への幕府の達
「松前辺」から「箱館湊」へ
松前藩の対応と松平乗全
住民の行動規制の強化
街の目隠し
黒船渡来
巨大な艦船
ペリーから知らされた条約
ペリーの要求と松前藩の回答
筆談から生じた誤解
ペリーの新たな思惑
市中での買物とバザー
遊歩区域をめぐって
幕吏との会談と退帆
3 開港前後の諸問題と幕府の対応
条約附録と遊歩区域
箱館開港への対処
開港直後の入港外国船
条文の解釈をめぐって
「一時居住」の解釈
牛肉・牛の供給をめぐって
牛供給の許可
フランス軍艦病人の上陸・養生
フランスの思惑
第2節 箱館奉行の再置と箱館
1 箱館奉行の「預所」と諸任務
箱館奉行の再置
幕領初期に直面した問題
蝦夷地と箱館と
踏絵の見合せ
奥羽5藩の警備と箱館
奉行配下の吏僚
6藩分領と奉行「御預所」
2 五稜郭と弁天台場の築造
役所・役宅の新築・移転と防備
当初の五稜郭プラン
五稜郭の築造
郭外の役宅
御役所の建設
弁天台場の築造
第3節 開港と箱館の産業・経済
1 箱館奉行の経済政策-旧制との相剋
[1 箱館奉行の経済政策-旧制との相剋]
場所請負制、沖之口制の継続
沖之口制運用の変化など
産物会所の設置
2 箱館奉行の産業開発政策-「百物百工」をめざして
[2 箱館奉行の産業開発政策-「百物百工」をめざして]
「筥嶴経済」にみる産業開発
農業開拓策
新しい産業分野をめぐって
3 箱館の貿易
箱館における貿易開始の体制
新しい商人層の台頭
貿易の概況
貿易船の海外派遣
第4節 異文化との接触
1 外国人の居留
箱館の置かれた環境
米・露・英の領事
居留外国人と住民の意識
2 外国船の寄港
乗組員の上陸
ロシア軍艦の乗組員
3 「通弁御用」と外国語
通訳者の必要性
通訳者の養成
運上会所の創設と通訳
英語稽古所の設立
ロシア語通訳の系譜
通訳者の待遇
英語稽古所の終焉と明治維新
4 外国人の家作をした人々
洋風建築への挑戦
イギリス領事館
居留外国人の家作
第1章 維新政権成立期の胎動
第1節 箱館裁判所(箱館府)の設置
1 政権交代
徳川幕府の倒壊
箱館の動揺
杉浦兵庫頭の決断
新政府の蝦夷地への関心
箱館裁判所設置
清水谷総督の赴任
政務の引継
2 箱館裁判所の開庁
箱館裁判所の内部機構
機構改革
3 箱館府の設置と箱館県の存在
[3 箱館府の設置と箱館県の存在]
『新北海道史』の整理
役所の設置法令と実務の実体
箱館府の廃止時期
4 箱館府の施政
[4 箱館府の施政]
施政方針
汽船の購入
米の回送
蝦夷地の警備
第2節 箱館戦争
1 旧幕府脱走軍の誕生
江戸城引渡交渉
旧幕府海陸軍の脱走
徳川宗家の処遇
2 北へ向かう
旧幕府軍艦隊品川沖から脱走
南部藩の箱館脱出
十月二十日
五稜郭占拠
松前藩との戦闘
3 旧幕府脱走軍の施政
脱走軍の外交
役員選挙と蝦夷地領有宣言式
脱走軍の軍政
脱走軍支配下の箱館
4 新政府征討軍動く
新政府征討軍の編成
宮古湾奇襲作戦
新政府軍攻撃開始
江差・松前地方の制圧
新政府軍箱館へ迫る
5月11日の戦い
5 五稜郭開城
降伏交渉開始
弁天岬台場降伏と中島三郎助の抵抗
五稜郭開城
第2章 開拓使の設置と函館の町政
第1節 開拓使の設置
1 長官赴任
開拓使の誕生
テールス号の入港
箱館から函館へ
2 函館支庁の組織とその権限
開拓使出張所の初政
函館出張開拓使庁から函館支庁へ
函館支庁の事務分課
函館支庁会議所の設置
第2節 統治機関の創設と通信網の近代化
1 警察
箱館戦争後の治安担当
函衛隊から護兵隊へ
邏卒の仮設
函館邏卒正式発足
邏卒設置後の経緯
ハーバー殺害事件
函館県警察の発足
2 裁判所
司法裁判所の分離独立
函館裁判所の設置
函館裁判所の開庁
裁判所と警察の任務分担
3 監獄
牢屋から囚獄へ
監獄の設置
4 郵便
郵便事務所管庁の動き
郵便役所設置前の函館事情
郵便制度の発足
函館郵便役所の設置
函館郵便役所の開所
郵便網の拡充と改定
5 電信
電信の設置
函館電信局の設置
第3節 町政の展開
1 大年寄・中年寄制
町年寄・名主の廃止
大年寄・中年寄の任務
函館の町域
町と町に準ずるもの
2 三大区制
戸籍法の制定
戸長、副戸長の任命
中央の整理
3区の設定
渡島国を7大区とする企画
3 町会所
町会所の組織構成
町用扱所
大区扱所・小区扱所
組合頭・伍長
町会所の新築
戸長等の給料
4 市民の税負担
開拓使設置後の税負担
海産税・海関税
地租
雑税
庁費金
国税・地方税
町内入費
区入費
函館の区入費
小区割区入費
地方税と協議費
函館区内協議費
5 市民の共有財産
町会所蓄積金
開拓使の町会所監督強化
町会所蓄積金の経理調査
町会所蓄積金から函館区共有金へ
6 町区総代人制
町区総代人制の導入
総代人の活動
第4節 函館区会開設
1 函館区役所の設置
地方制度3新法の制定
函館区役所の開庁
戸長役場の設置
戸長の公選
戸長役場統合から廃止へ
2 区会開設
山本忠礼の民会開設論
区会開設請願
函館支庁の評議
区会規則作成
区会議員選挙と臨時区会
3 第1回通常区会
[3 第1回通常区会]
戸数割税乗率規則の審議
郡区経費分離問題
連合町会関連議案の審議
第5節 開拓使官有物払下事件と市民運動
1 払下げの内容
事件の発端
払下げ出願
北海社と関西貿易社
両社の任務分担
2 函館の対応
北海道運輸会社設立の動き
区会による常備倉払下げ運動
区民総代による常備倉払下げ再願運動
政府首脳への請願
3 払下げの取り消し
中央情勢の変化
払下げ取り消し「達」
4 肩書調査と市民運動
肩書調査
判決
常備倉払下げ運動の余響
開拓使の廃止と3県設置
5 北海自由党
北海自由党結成の動き
北海自由党結党後の活動
第3章 北海道庁設立と自治制への歩み
第1節 北海道庁設置に伴う行政機構
1 3県から1庁制へ
北海道庁の設置
函館支庁の設置と廃止
北海道庁長官出張所の設置と廃止
2 函館を所管する役所
北海道庁函館支庁函館区役所から北海道庁函館区役所へ
道庁書記官函館区長を兼務
函館支庁の設置
3 警察事務の所管
郡区長兼警察署長
警察事務の分離
第2節 自治制への歩み
1 北海道議会開設運動
第1議会への請願
板垣退助一行の来函・遊説
第2議会への請願
第3議会~第5議会への請願
道議会開設運動の経過と組織の特徴
2 自治区制の実施
自治区制導入の諸意見
自治区制の内容と特徴
区会の開始
第4章 都市形成とその構造
[第4章 都市形成とその構造]
第1節 幕末・明治初期の都市形成
[第1節 幕末・明治初期の都市形成]
1 箱館開港と都市化
開港以前の様相
開港による市街の二分化
外国人居留地の性格
2 外国人居留地の成立
大町築出地における分割問題
大町外国人居留地化の意味と課題
地蔵町築出地の居留地化
3 都市形態の変容とその構造
運上会所設置と海岸道路普請
町屋敷経営の変容と職業構成
都市形態の特徴とそのイメージ化
第2節 市街地の機能構成
[第2節 市街地の機能構成]
1 地価と土地生産性
地券発行と土地の私有化
市街地租改正と新旧税表
市街地位等級調査と等級表
地租改正後の土地運用
2 経済力と機能性
土地利用と職業構成
市街地の拡大と地価決定因子
経済力と土地所有
第3節 都市基盤の整備
[第3節 都市基盤]
1 大火と街区改正
明治11、12年の大火による街区改正
街区改正がもたらした諸相
大火による社会的事象
2 埋立地造成にみる二面性
内陸部の埋立と市街整備
海面埋立にみる函館区の政策
3 上水道敷設
水道敷設の経緯
水道事業にみる自治意識
水道創設による影響
4 生活環境の様相
清掃規則の変遷
廃棄物処理の諸相
第4節 明治期の都市構造
[第4節 明治期の都市構造]
1 都市空間拡大の具体的諸相
都市空間拡大の要因とその様相
諸施設の移転と都市形態
2 都市整備における主体者の変遷
財政の推移から見た都市整備
商人による社会資本の投下
第5章 近代港湾の生成と陸上交通の整備
第1節 函館港の変遷
1 明治初年の函館港
幕末期の埋立
東浜上陸所
2 函館港の行き詰まりと改修
国家主導型の港湾建設
出港税の廃止
貿易上の宿弊
港湾改良首唱者総代の意見
浅くなった港
亀田川転注工事
区営港湾改良工事
明治以降の埋立
第2節 港湾運送業の確立
1 港湾運送業のはじまりとその担い手
維新前の様子
岡村小三郎
三菱と滝野組
郵船進出の影響
滝野善三郎
佐々木市造
2 ステベの興隆
ステベの草創期
共同運輸系ステベ
ステベ人夫と暴力団
3 通船業
初期の通船の実態
貨物専用の艀
取締規則の制定
通船業組合の結成
第3節 倉庫業
1 明治初期の倉庫
明治以前の倉庫
保税倉庫のはじまり
官有倉庫
函館の官倉と営業倉庫
2 函館税関の倉庫、上屋
杉浦誠と開拓使運上所
庶庫・上屋関係規則
3 海運業と倉庫業の分化
三菱海運資本と倉庫
定期船・不定期船と営業倉庫
商業、金融資本との分化
4 関税法および商法の成立とその改正
借庫の消滅
倉荷証券の出現
5 函館倉庫業の成立
初代渡辺熊四郎
倉庫業と銀行の提携
取扱方法の文書化
函館倉庫業組合の成立
明治35年の倉庫業
6 倉庫業の発達と回漕店
回漕店と倉庫業
明治30年代の倉庫業の隆盛
営業倉庫3つの利点
洋々たる前途
倉庫利用の状況
7 函館商人と産業資本
産業資本と倉庫業
取引の実際
第4節 札幌新道・馬車鉄道
1 札幌新道
その特色-馬車道
函館から森村まで
近代的労務管理
函館街道の馬車会社
2 馬車鉄道
近代陸上交通における馬車鉄道
函館馬車鉄道株式会社の設立経過
会社合併と路線拡張
第5節 函樽鉄道
1 着手までの経過
[1 着手までの経過]
20年代の北海道の鉄道
北海道鉄道敷設法
敷設実現への課題
2 請願と北炭
札幌、函館2つの請願
京都、東京有志の出願
北海道炭鉱鉄道会社との競合
3 着工から開通まで
北海道鉄道株式会社の発足
開通に至るまで
請負師たち
4 函館駅、桟橋
明治30年代の貧弱な施設
函館木造桟橋の築設
第6章 内外貿易港としての成長と展開
第1節 国内市場と函館
1 商業港としての成長
商業港としての基礎
内国貿易の展開
移出入品の内容
旧制度の改廃と開拓使の流通政策
商取引の実態と商人の諸相
2 デフレ下の函館経済界
深刻な不況
商取引の是正
北海道共同商会の設立
第2節 港湾商業都市としての成長
1 国内流通の伸長
商況の活発化
水産税の軽減・出港税の廃止
移出入価額の推移
産業別移出入額の変化
主要移出品
主要移入品
2 明治2、30年代の商取引と有力商人の系譜
移出海産物の取引
移出農産物の取引
移入米の取引
函館商人の系譜
第3節 外国貿易の展開
1 明治前期の外国貿易の概観
海産物貿易港
主要輸出品の構成
輸入貿易の特徴
2 居留外国商人の活動
開港期の欧米系商社と外国商人
イギリス領事の報告
清国商人の登場
清国人民籍牌規則と董事職の設置
清商の組織
清商との取引
異人仲買
3 開拓使用達による直輸出
貿易策の建言と清国視察
開拓使用達と清国直輸商会
函館店開業と上海支店・開通洋行
4 広業商会の設立
西村貞陽の清国視察
広業商会の開業
勧商局と広業商会
営業内容
資本金貸与・償還の仕組み
清商商社の交替
2人の華僑
昆布の過剰輸出と上海での滞貨
3県期の活動と広業商会の閉鎖
5 貿易商習慣の改正問題
カンカン料の廃止の要求
取引の停止
両者の調停なる
第4節 貿易通商圏の拡大
1 明治後期の外国貿易の概況
外国貿易の新たな展開
明治後期の昆布貿易
2 日本昆布会社の設立
清国市場視察と昆布諮問会
日本昆布会社の設立と昆布生産者連合組合の結成
日本昆布会社開業後の昆布取引
上海における日本昆布会社の営業
直立会議における昆布会社と組合側の対立
昆布会社の営業方針の転換
日本昆布会社の解散
第5節 商業機関の整備と米穀塩海産物取引所の成立
1 商業機関の整備
明治初期の商工行政と商工会
道内の勧業会組織
函館商法会議所の設立問題
函館商人大懇親会
函館商工会の設立
函館商工会の諸活動
諸官庁への答申
商工会の調査事業
府県の関連団体との接渉
閣龍世界博覧会への参加
函館商業会議所の設立運動
運動の再開と函館商業会議所の設立認可
2 函館米穀塩海産物取引所の設立と展開
移入米市場の形成と米穀取引所の設立
函館米穀塩海産物株式取引所の展開と経緯
第7章 近代海運の発達と北方の拠点港
第1節 明治初期の海運事情
1 外国商船の活動
維新前後の外国船の状況
亜米利加四番船の進出
外国商船の取次業務
2 開拓使の海運政策
開拓使付属船
船舶購入と航路の開拓
函館支庁付属船
付属船の収支状況
3 青函航路の開始
開拓使直営と郵便制度
汽船・弘明丸の就航
定期船の増船
民営の青函航路
4 用達商人による海運業
回漕会社
元組回漕会社
海上保険と保任社
運漕社
5 函館商人の海運活動
大型和船の建造禁止と海難防止策
西洋形帆船の建造ブーム
西洋形帆船と海運活動
乗組員の養成
第2節 三菱会社の北方進出
1 政府の海運政策と三菱会社
郵便蒸気船会社と三菱商会
京浜・函館間の航路を開く
貨客取次店と函館支社の設置
大久保内務卿の建言と第一命令書
「日本大廻り」航路の成立
2 海運独占への道
道内航路への進出
東京商人と一手積特約
施設整備と為換業務の開始
青函航路の受託
寡占化の動き
第3節 地場海運の勃興と二大海運資本の競合
1 北海道運輸会社の設立
設立の背景
東京風帆船会社と宮路助三郎
発起人会と請願書
船舶拝借願書の提出
会社組織と株式募集
経営の内容
共同運輸会社への併合
2 三菱・共同の競争激化
政府の海運政策の転換
共同運輸会社の成立
北海道関係の航路
共同運輸の体制が整う
競争の激化
政府の調停と最後の競争
第4節 汽船主導の海運界
1 日本郵船による海運網の拡充
海運の概況
日本郵船の創業と命令航路の開始
創業時と函館
汽船の運航状況
神戸・函館線の小樽延長
区長の諮問と商工会の答申
航路の変動
青函航路と東北鉄道の開通
北海道関係航路の重視と道庁補助航路
政府命令航路の道庁移管
2 社外船の進出と函館汽船会社
社外船の登場
函館汽船会社の成立
渡島組設立
函館汽船会社と改称
経営内容
3 不定期航路と函館の船主
汽船船主の登場
金森回漕組の成立
矢越丸による海運業の創始
金森回漕組と改称
海難事故と大津航路の受命
紋鼈・室蘭航路の譲渡
汽船船主の特質
航路と海事習慣
第8章 金融界の近代化と整備・発展
第1節 金融機関の創設
1 明治初年の金融事情
贋金・贋札の横行とその処理
箱館仮札の発行
銭相場の変動
2 開拓使兌換証券の発行
証券発行の意図
証券の流通
新貨条例と証券の回収
3 三井組の進出
為換座三井組の設置
三井銀行への改組
同行の営業状況
4 貸付会所の設置
設置の理由
会所用達
機能と業務形態
5 ブラキストン証券問題
ブラキストン商会と証券発行
政府の対応
発行停止
6 地場銀行の設立
第百十三国立銀行の設立
第百十三国立銀行の営業状況
第百四十九国立銀行の設立
7 インフレ・デフレ下の諸銀行
インフレ下の支店銀行の進出
デフレ下の銀行合併の続出
山田銀行の進出
第2節 金融界の発展
1 地場銀行の成長、新設
第百十三国立銀行の普通銀行への転換
(株)百十三銀行と小樽支店の設置
第1次、2次の資本金増加と活動範囲の伸長
日清戦争前後の金融状況
函館銀行の設立
貯蓄銀行条例と函館貯蓄銀行の設立
2 三井銀行の撤退と日銀支店の設置
三井銀行の官金取扱の辞退
営業網の縮少
営業方針の転換と函館支店の閉鎖
日銀函館出張店の開業
北海道支店への昇格と函館経済界の要請
経済基盤の移動と出張所への降格
3 道外資本系銀行の諸相
山田銀行の閉鎖
第三国立銀行の進出
安田銀行と硫黄鉱山経営
第二十銀行の活動
第9章 産業基盤の整備と漁業基地の確立
第1節 諸工業のはじまり
1 官営工業の創出
開拓使の政策
函館製革所とお雇い外国人
清国人職工
商品化への道
燧木製造所と囚人玉林治右衛門
事業の拡大
新築落成式
その他の官営工業
石灰製造所
煉瓦石・屋根瓦製造所
その他の製造所
2 明治初期の造船業
官設造船所と市中業者
西洋形帆船の建造の活発化
各造船所の動向
3 汽船建造と函館器械製造所
船渠製鉄所設立の出願
肥田浜五郎の調査
計画の変更
器械製造所の落成
矢越丸の建造
経営状態
4 採氷業と中川嘉兵衛
ボストン氷
五稜郭の採氷
函館氷売り出す
氷専売の出願
販路の拡大
同業者の出現
5 市中の諸製造業
刻昆布製造
醸造
その他の製造業
第2節 諸工業の発展
1 函館船渠会社の成立
[1 函館船渠会社の成立]
創業総会までの経歴
28年の動き
29年の動き
創業総会の議事
創業時の経営
30年
31年より
修船台工事
乾船渠工事
借入金の調達
仮の開業式
37、8年
函館の経営者
株式所有の状況
2 その他の諸工業の動向
食品工業
刻昆布
清酒
醤油
味噌
麦酒
精米
晒餡・片栗粉
罐詰
生産財工業
造船
鉄工
漁網
製材
その他の諸工業
煉瓦石・瓦
製革
硝子
製紙
石蝋(西洋蝋燭)
燐寸
石鹸
沃度
天然氷
電気事業
第3節 函館における明治期の漁業
1 漁業生産の推移と漁業組合の結成
漁業生産の推移
漁業組合の結成とその性格
水産談話会の設置
2 漁業構造の変化と鯣製造業の展開
漁業生産の増大
烏賊釣漁業の発展と入稼漁民
鯣製造の展開と同業者組合の性格
第4節 露領漁業の進展
1 樺太漁業とロシア政府の対応
雑領期
交換条約と出漁
第1期は無税
第2期は課税
第3期は規制
2 樺太出漁の状況
[2 樺太出漁の状況]
原初的蓄積の第1期
鮭鱒豊漁の第二期
鰊網全盛の第3期
3 漁業組織と函館資本
船に網と人をのせ
莫大な利益と仕込の実態
販売市場と経営収支
4 露領沿海州への進出
沿海州への出漁
ロシア側の規制強化
5 カムチャツカ半島への進出
カムチャツカ出漁の始まり
日本人漁業者の出漁形態-契約出漁の展開-
ロシア当局の規制強化
借区漁区と漁区の競売
6 ラッコ・オットセイ猟業
函館港の外国ラッコ・オットセイ猟船
北海道のラッコ・オットセイ猟の沿革
帝国水産株式会社の設立
猟虎膃肭獣猟法と遠洋漁業奨励法の制定
函館の海獣猟業者
第10章 学校教育の発生と展開
第1節 近代学校教育のはじまり
1 近代教育のはじまりと函館学校
郷塾(郷学校)
開拓使立函館学校
変則中学校
ロシア語科の新設
サルトフの採用
ロシア語学校
富岡学校・松蔭学校への改称
富岡学校予科併設
元町学校
2 「学制」の公布と小学校の開校
「学制」公布と開拓使
函館学校改革案
小学校開校案(甲号)
城谷成器の着任
管内説諭
初めての小学校・会所学校
小学教科伝習所付属小学校
公立小学校の開校
公立小学校の経費
私立小学校と夜学校
3 十二年大火後の小学校再興と私立小学校
「教育令」の公布と改正
大火と校舎の焼失
公立小学校の再興
私塾・寺子屋から私立小学校へ
改正「教育令」の実施
県時代の公立小学校
全科併設校
初・中等科併設校
新設小学校
第2節 近代学校教育確立への摸索
1 北海道庁の教育方針と函館の小学校
「小学校令」と北海道
四公立小学校の廃校
区内小学校の等科規定
第2次「小学校令」と北海道
御真影の下付
2 公立小学校の整備・充実と私立小学校の衰退
第3次「小学校令」
公立小学校の増加
学校施設の充実
私立小学校の衰退と補助
授業料の変遷
3 もう一つの学校教育“慈善教育”
[3 もう一つの学校教育“慈善教育”]
鶴岡小学校
結社時代
社団法人鶴岡小学校
恵以小学校
函館訓盲院
アイヌ学校
4 就学前教育の諸相
仮幼稚園の開設
私立函館幼稚園
私立遺愛幼稚園
第3節 中等教育と女子教育
1 明治初期の中等教育
初期の中等教育
私立諸学校
2 商業学校と尋常中学校の開校
「中学校令」と北海道
庁立函館商業学校の開校
尋常中学校開設要望
庁立函館尋常中学校と商業専修科
「実業学校令」と「中学校令」
函館商業学校の復興
3 海員養成と商船学校
私立函館商船学校
県立函館商船学校
通信省直轄から庁立へ
逓信省直轄函館商船学校
東京商船学校函館分校
庁立函館商船学校
4 女子中等教育と女学校
女学校の規定
函館の初期の女教育
時任県令の女子教育観
公立函館女学校
宗教主義に基づく女学校
キリスト教系の女学校
仏教系の女学校
「私立学校令」の波紋
第4節 教員の養成と教員
1 小学教科伝習所の開設
教員養成への動き
伝習所の設置とその機能
2 函館師範学校への改組とその役割
開拓使立函館師範学校
県立函館師範学校
英語科の新設
教員の資格規定
3 北海道師範学校への統合
「師範学校令」と北海道
札幌への統合と函館
第5節 教育団体の結成とその活動
1 函館教育協会の設立
教員練習会
教育協会設立への胎動
協会設立月日への疑問
岡野敬胤の主張
2 函館教育協会の組織
函館教育協会規則
教育協会の組織
協会の組織論
協会の組織状況
協会の財政
3 函館教育協会の活動
定例会の開催と会誌問題
演説会の開催
会誌問題
学事新報の廃刊と協会の対応
『函館教育会雑誌』の創刊
4 函館教育会への移行
教育会の全道的展開
明治20年代の函館教育協会
教育協会への批判
教育協会から教育会へ
第11章 函館における宗教世界の諸相
第1節 函館における神仏分離の展開
1 神仏分離政策と北海道
明治政府の神仏分離政策
箱館戦争の混乱と松前の神仏分離
江差の神仏分離
2 函館の神仏分離と開拓使
函館における神仏分離
開拓使の神仏分離観
稲荷社の廃絶の意味
開拓使の神仏分離観の転換
3 北海道および函館の神仏分離の宗教史的意味
函館における神仏分離の特質
神社と寺院の反目
函館における神仏分離の背景
第2節 北海道開拓と寺社
1 寺院にみる北海道開拓=開教の論理
北海道における近代寺院の造立と函館
沿岸型開教と内陸型開教
寺院にみる開拓・開教の論理
北海道開拓を夢みる寺院
寺院開教とは地域開拓にして文明開化
宗教移民という名の開教
明治時代の函館の寺院群
2 神社にみる北海道開拓の論理と社格争い
北海道開拓と神社
社寺争いの現実
2つの八幡宮
函館八幡宮と札幌神社
第3節 教部省の設置と函館中教院
1 函館における近代天皇制の浸透
教部省の設置と教導職
函館中教院における国民教化
2 函館における教導職
教導職の実態
教導職をめぐる若干の問題
第4節 函館におけるキリスト教の受容とその展開
1 明治初年の函館キリスト教界
函館開港とキリスト教
明治5年の洋教一件
2 函館市民とキリスト教
函館におけるキリスト教の庶民布教
新聞にみるキリスト教の流布
第5節 庶民と寺社との交流
1 明治12年の函館大火と寺院
実行寺は再建か廃寺か
東本顧寺の移転
2 寺院の機能的変遷
教導職の廃止と寺院
仏教演説会の盛行
3 神社と祭礼そして葬祭
招魂社の祭りと競馬
当時の宗教気質
墓地と埋葬
第12章 医療機関の設置と衛生
第1節 病院の開設とその機能
1 函館病院の開設と役割
幕末の外国人医師たち
ロシア病院と医学所の設立
新体制下の病院
院舎の変遷
病院の所管の変遷
2 その他の病院の開設
第一公立病院の設置
公立豊川病院と黴毒治療
私立病院の開業
キリスト教系の医療施設
第2節 医学校と市中の医療関係者
1 医師の養成
西洋医学の導入
エルドリッジの来函
医学講習所とその廃止
2 開業医
開業医の実態
歯科医
3 産婆、薬剤師、看護婦
産婆の免許制
薬剤師と看護婦
第3節 伝染病とその流行
1 天然痘と種痘の実施
種痘の普及
痘苗の製造
2 コレラの流行
明治10年・12年の流行
明治15年・19年の流行
第13章 社会・文化諸相の光と影
第1節 公娼制度と函館の遊里
1 山ノ上遊里の誕生と公娼制度のはじまり
茶屋渡世の公認
箱館開港と売女渡世の公認
山ノ上遊里の誕生
蓬莱町遊里の出現
2 「解放令」と新しい公娼制度の確立
マリア・ルーズ号事件
芸娼妓の解放
開拓使の対応
解放後法則
函館支庁の考え
3 蓬莱町・台町遊里の女性たち
蓬莱町・台町遊里の指定
三業規則の変遷
開拓使時代
函館県時代
北海道庁時代
賦金
取締人とその権限
性病対策と検黴
芸娼妓の出身地
育児会社
改正育児取扱規則
4 廃娼運動の芽生え
娼妓廃業願
坂井フタの自由廃業訴訟
5 授産施設女紅場の開設とその機能
女紅場の出現
女紅場設立へ
女紅場着手順序提綱
教員・役員
女紅場開場
支場の設立
管理と維持
芸娼妓の関心
女紅場の閉鎖
西洋洗濯伝習所
第2節 マス・メディアと活字文化
1 函館新聞の発刊
新報節略
伊藤鋳之助と函館活版舎
青江秀の提案
印刷所北溟社の誕生
函館新聞の発刊
発刊数・価格・売り捌き先
社屋の移転
社長山本忠礼
社長伊藤鋳之助
2 明治2、30年代の函館の新聞事情
函館新聞の購読者
編集人・紙面改良
北海の発刊
北海の編集陣
北海公論
北のめざましの発刊
既刊3紙改題へ
北海新聞
函館毎日新聞
函館日日新聞
4番目の地元紙
蝦夷日報
北海朝日新聞
函館公論
函館新聞
3 書籍の刊行
諸雑誌の発刊
巴珍報
可愛良集
北海通誌
北海道学事新報
その他の出版物
第3節 文化施設
1 新聞縦覧所の開設とその役割
町会所開設の新聞縦覧所
書店魁文社の開店と新聞縦覧所
その他の新聞縦覧所
2 公立図書館の芽ばえ
明治初期の状況
思齊会の結成
組織と活動
解散に至る経緯
書籍館の建設
区会の討議
廃館の要因
書籍館の閉鎖
3 博物館の設立
物産の収集と展示
函館仮博物場の新設
開場後の盛況
博物場第二館と水産陳列場
4 函館公園の開設
公園の創設
公園造成の具体化
公園の様子と開園式
第4節 社会労働問題
黎明期の社会運動
社会労働運動の進展
函館平民新聞読者会の活動
訓盲院長篠崎清次の社会活動
第5節 日露戦争と函館
1 函館の防備と函館要塞
日露開戦と函館
明治初期の防備状況
徴兵令と陸軍諸機関の設置
函館要塞の設置
2 戦時下の市民生活
[2 戦時下の市民生活]
防禦海面令と漁猟採藻の全面禁止
戒厳令の施行
「露探」の退去
「臨時事務概要日誌」
軍需品の徴発
ウラジオ艦隊と函館区民
ウラジオ艦隊の第2回攻撃
徴兵検査と戦没者
付録
官許/箱館全図
函館市街全図
新刻/函館港全図
函館実地明細絵図
改正函館港全図