20年の移入味噌は25万7000貫であるが、その内訳は津軽味噌が47パーセント、越後味噌が32パーセント、その他21パーセントである。20年代から30年代にわたって、津軽、南部味噌を主として、50万貫内外が毎年移入されている。区内の業者は29年に3軒、34年に8軒とふえて、醤油と同じく30年代前半から醸造高が増加したようである。商業会議所の物価調査では30年以降、津軽味噌、南部味噌と並んで函館産味噌の名称で価格が掲載されているが、津軽味噌より3、4割安価である。36年から栄町の丸山味噌の印が立物として物価調査に採用されはじめるが、それでも津軽、南部味噌より2、3割は安い。区内の38年の醸造高は約30万貫、このうち印丸山味噌が11万5000貫、旭町の宮崎味噌が11万貫であった(表9-26参照)。 |