西桔梗台地

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西桔梗周辺地層模式図

 遺跡のある地域は桔梗台地の西南部で、南北に走る国鉄函館本線の西側に当り、流通センター用地一帯は西桔梗と呼ばれている。既述の段丘形成の項で西桔梗台地と呼んだのは、この流通センター用地内の段丘面に付けられた名称である。
 西桔梗台地は函館本線の西側に広がる台地で、標高二九ないし二〇メートルで、西に幅約六〇〇メートルほどで丘陵のすそが緩やかに低くなって標高七メートルの低湿地となる。その標高差十数メートルの傾斜地形が台地を巡り、台地自体は南北に広がっているが、その南端では石川野から低湿地となり、更に函館湾一帯の低地へとつながっている。段丘地形の発達と遺跡の存在は密接な関係にあり、縄文時代の各遺跡の多くは、この二〇メートル段丘上か段丘周辺にあるが、これは海進海退などによる段丘の形成に伴い、人類の生活範囲が時代的に移り変ったことを意味する。