明治十二年七月、郡役所の設置と共に郡役所の下に数か村を一行政区画として戸長役場が設置されることになり、明治十二年十二月二十五日次のような布達が発せられた。
　
　　　　開拓使函館支庁第九十八号布達
　　当庁管下各郡内ヘ別紙ノ通リ戸長配置候条、此旨布達候事。但右ノ外ハ郡区長ニ於テ戸長事務兼掌候儀ト心得ベシ。
　
　亀田地域では『北海道状況報文』によれば、「明治十二年亀田、鍛冶、神山三村は亀田郡長兼務、赤川、石川、桔梗、大中山へは戸長一人」と記されており、さらに明治十四年一月二十日の『開拓使録事』には「亀田村、鍛冶村、神山村ヘ戸長一人」とあるが、この年から亀田村、鍛冶村、神山村に亀田郡長の兼務を離れた戸長が任命されたことがわかる。