明治三十九年三月、法律第十七号「鉄道国有法」第二条により、北海道鉄道株式会社は国有鉄道として買収されることになったが、北海道鉄道の建設費と借入金の合計一、一七五万八、六一五円の総支出に対して政府買収見込額は一、〇九二万四、七八八円と大きく食い違っていた。このため北海道鉄道側より損失保証の請願が出され、明治四十二年五月、最終的に買収額が一、一四五万二、〇九六円六三銭六厘に決定された。
これよりさき、明治四十年七月一日北海道鉄道株式会社函館事務所において会社代表専務取締役理事二木彦七、政府代表北海道帝国鉄道管理局長野村弥三郎との間で、職員合計一、二〇三名、停車場三六か所、線路延長一五九マイル一七チェーン、車両総数三三六両の引き継ぎが行われ、実質的にはこの時より北海道鉄道株式会社は国有化されることになった。