小学校監督は学校管理について、明治十一年六月おいたが、弊害があったため、同十二年一月函館区内ではこれを廃止した。
巡回教員は伝習所教員が一か月交替で区内各校巡視、また支庁直轄各郡は三か月ごとに交番巡回して指導した。郡区受持訓導は、明治十四年六月、函館支庁において『管内郡区受持訓導規程』を定め、教授法、教員の勤務、規則、学事奨励、就学督励、試験、教員集会、学事年報、施設設備、巡回授業法、教員の任免など多くの事項を担当した。また函館県では明治十六年三月、「教育事務要領」において、教育奨励監督のため、学務課員及び小学校、師範学校の教員に巡視させることを規定した。「小学督学規程」は明治十七年六月二十九日の函館新聞に記載された。