先進地視察と実習生派遣

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 農会では毎年のように道内外の農業先進地へ視察員を派遣し、農業技術の習得、販路の開拓などに力を入れた。大正七年を例にとると、農会では蔬菜、特に茄子(なす)の速成栽培に注目し、その必要性を感じ、二名の実習生を派遣することを決定した。期日は三月二十五日から六月十一日まで、行先は空知郡三笠山村大字市来知村の篤農家、更科沢次方であった。この実習生派遣旅費として農会では二〇円を補助している。翌年、学んできた技術によって亀田村でも茄子の速成栽培を始め、一反歩当り百円以上の収穫をあげ、好成績を残した。