焼き方

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 火をつけたあとは煙の色を見ながら、粘土で釜の口の大きさを調節しなければならない。これを「口がらみ」と呼んだ。空気を入れ過ぎるといっぺんに木がもえてしまって炭の量が減ってしまう。だから夜でも口がらみのために釜を見回らなければならない。自分が見回れない時は、子どもを使ってでもこの作業を行わねばならなかった。炭は普通、一週間で焼き上がるが、煙が出なくなってから火を止める、その後三、四日間くらいはそのままにしておくのである。