釜の中ですっかり火が消えてから、いよいよ炭をとり出す作業にかかるわけである。釜の管理が悪いと釜をあけた時、中に炭が何もなかったりすることもある。炭が良くできているかどうか楽しみな反面、とても不安だったという。よく焼けているところとそうでないところがあったりするが、まだすっかり炭化していない「かしら」の部分は、のこぎりで切って俵につめる。木切り賃、あげたで賃、ひっぱり賃、釜うち賃などの人夫賃を差し引くとプラスマイナスゼロになることもあったという。できあがった炭俵を運び出すのには道産馬を使役した。
俵づめ