「統制経済から自由経済に移行して生産は増強し、国民生活は逐時明朗化したが、朝鮮動乱を契機として物価は高騰の一途をたどり、支出は増大の方向にあるにもかかわらず、特需景気の影響の少ない本村の経済界は、各産業の不振に災いされているので、予算編成に際しては均衡財政を堅持して極力緊縮節約を目標としているが、小中学校不足教室、運動場の整備、教員住宅の建築、消防施設の整備充実、産業振興対策、道路改良補修その他緊急止むを得ない経費の増額があって、昭和二十五年度においての最終予算額は三、〇二七万九、四九五円の巨額にのぼり、当初予算の一、五五二万四、六五二円より約九割余の増加となり、更に昭和二十六年度に至っては事業資材の騰貴によって三、五九〇万一七九円と急激な膨張振りを示している。
これをまかなう財源は結局は村税に求めるほかなく、歳入総額の五五%を占め、村財政の半分以上が村民の負担による実情である。」以上が村の財政事情を説明した白書の要点であるが、これらの状況は次のようである。
結局は、三月末で一二一万二、八〇九円、九月末では一三一万八一八円の不足となっているが、この収入不足額は納税成績の不振、補助金交付の減額および遅延などによるものであり、これに対しては一時借入金で収支調整を図っているが、一時借受高も限度があるので、村当局は納税成績の向上に依存するより方法がなく、特別納税推進期間を設けて全村民の理解と協力を求めている。つぎに納税推進の経過をたどってみることにする。
歳入状況
歳出状況
収支状況
注:昭和26年12月10日発行亀田村報による。
村民負担状況
注:昭和26年12月10日発行亀田村報による。
村有財産と村債
注:昭和26年12月10日発行亀田村報による。
歳入状況
歳出状況