記念式

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 農地改革が実現されてから本年で十年を迎え、これを記念すべく昭和三十年十一月二十三日亀田中学校において「農地改革十周年記念式」を関係者多数出席のもと開催した。この日、水島玉蔵農業委員会会長は、式辞の中で農地改革の大要を次のように述べ、ついで地主として協力した園田実彦旧農地委員をはじめこの事業に協力した関係者へ表彰状、感謝状、記念品を贈り、また水稲多収穫共励会、水稲健苗育成共励会の入賞者にもこの席上で賞状、賞品の授与を行い、その功労を讃えた。
 式辞の大要は、次のとおりである。
 
 「昭和二十年農地調整法が施行されてから十年をむかえた今日、全国的にみても従来の小作地は実施前の九%、四六万町歩に減少し、純小作農で自作農になったものが一〇〇万戸をこえる実績をあげ、農民が安心して生産に専念できる態勢が整えられるようになりました。本村でも、この事業遂行のため努力された旧農地委員、農業委員会関係者、地主、農民の協力、苦労によって、昭和二十二年三月第一回買収から現在までに、田二八九町歩 畑一、〇八八町歩 その他八五町歩 計一、四六二町歩の買収を実施し、そのうち、田二六一町歩、畑九一〇町歩、その他七九町歩の計一、二五〇町歩を売渡す大きな成果をおさめ、六〇〇戸をこえる農家がその恩恵によくし、自作農として農業に精進することができるようになりました。」